※選び方はあくまでも目安です。ご使用の際には医師、看護師、理学療法士、作業療法士等の専門家にご相談ください。
スリングシートを選ぶガイド
ベルト型 | ハイジーン | シートハイバック | 脚分離型ハイバック | シートハイバック |
ハイジーン | 脚分離型ローバック | シートローバック | 脚分離型ミドルバック | ストレッチャー型 |
脚分離型ローバック | 脚分離型ミドルバック | シートハイバック | ||
脚分離型ミドルバック | 脚分離型ハイバック | ストレッチャー型 |
上記のガイド図以外、選択する際のポイント及び注意事項は下記通りです。
- ご利用者に合ったサイズを選択してください。身体寸法及び体重を確認してください。
- ご利用者の身体状態をしっかりとアセスメントしてください。
- 使用目的と使用場所をご確認ください。
1.サイズの選定:
スリングシートが体形に合っていないと、支えが不十分等により、転落事故と不良姿勢の原因になります。洋服と同じようにお体を合わせて適切なサイズを選びましょう。メーカーによっては異なる採寸のの基準に基づいて製造する可能性がありますので、AメーカーのMサイズのスリングはBメーカーのLサイズと同等であることもあります。必ず身体に合わせて確認したり、身体寸法まで確認したりしてください。
まずは、体重については、国内のスリングメーカーのスリングシートの最大荷重は120kg~150kgがほとんどであり、体重はこれ以上を超える方に関しては、海外製のスリングシートを選択する必要があるでしょう。体重は国内製のスリングシートの最大荷重を超えていない方でも、身長、座高等によっては海外製のスリングシートを選択した方がいい場合があります。
脚分離型スリングシート、シート型スリングシートの確認ポイントは:
- 臀部幅
- 座高
- 肩幅
- 身長
- 胸囲
- 太腿囲
ストレッチャースリングシート、ポジショニングスリングシートの確認ポイントは:
- 肩幅(三角筋)及び幅が更に広い体の部位
- 臀部幅、臥位 臀部の最も広い部分を水平に測定する。
- 身長
歩行用スリングの確認ポイントは:
- 座高
- 胸囲
- 腰囲
- 太腿囲、足ストラップがある場合
2. ご利用者の身体状態をしっかりとアセスメントしてください。
- 各部位(頭部、上肢、下肢、体幹)の支持はどの程度必要なのか (上述のガイド図参照)
- 座位姿勢、仰臥位姿勢 (上述のガイド図参照)
- 関節可動域
- 不随意の運動の際に、どのように動くのか、屈曲するか、進展するか
- 褥瘡があるかどうか
- 疾病、疾患の状況
- 他の福祉用具または医療器具との併用があるか
- その他の注意事項
可動域とスリングシートの関係を図で示してみると下記通りです。
褥瘡の発生部位によっては、対象スリングシートを使用する際に注意が必要です。ご使用に際して、医師、看護師、理学療法士、作業療法士等の専門家にご相談ください。
3. 使用目的と使用場所によってはスリングシートの種類は変わります。
A. 居室
ベルト型 | シートハイバック | 歩行用スリング | ポジショニングスリング |
ハイジーン | シートローバック | ||
脚分離型ローバック | |||
脚分離型ミドルバック |
移乗後、スリングシートを外さないパターンは下記の幾つかがあります。シート型を使用して敷きこんだままにすると、移乗介助はより容易で効率よくできます。
- 移乗する頻度が高い
- 介助する側は装着に慣れていない
- 利用者はの身体状況には装着が難しい
※ただし、敷きこんだままにする場合、圧抜き&しわ取りをしっかり行うことと、車いす上で滑りやすくならないかの確認が必要です。
B.トイレ
排泄介助の手順(どこからトイレへ行くか、どこで脱衣するか等)によっては使用できるスリングシートが変わります。
- 下半身を脱衣してから吊り上げてトイレへ行く場合、座位で着脱できるスリングシートは利用できます。(ベルト型、脚分離型、ハイジーン)
- 吊り上げた状態で脱衣したい場合、ベルト型とハイジーンスリングに限定されます。
C.浴室
入浴手順及び入浴方法によってはスリングシートの種類は変わります。
- シャワーキャリーを利用して入浴する
- スリングシートを利用して入浴する (メッシュタイプスリングシート)